労災治療について
労災は「労働災害」の略称で、勤務中や通勤途中に生じた怪我や病気、または死亡事故などを指します。これに対する保険制度として、労働者災害補償保険（労災保険）があり、正社員はもちろん、パートやアルバイトといったすべての労働者が対象です。労災保険は、労働者およびその家族を業務上の事故から守ることを目的とし、労働災害が発生した場合、被災した労働者およびその遺族に対して一定の給付金が支給されます。整形外科では、業務中に起きた骨折、捻挫、打撲、あるいは通勤時の負傷などが労災治療の対象となります。当院では、労働災害に関する診療とサポートを提供し、患者さまが早期に回復し、スムーズに職場復帰ができるよう努めています。
労災治療を受ける際の流れ
①労災について勤務先に報告
労災治療を受けるためには「労災申請」が必要で、負傷が労務災害であると認定される必要があります。労災が発生した場合は、まず勤務先の会社へ連絡してください。通常、労災申請は会社が代行して手続きを行うため、労災発生の状況や怪我の状態を詳しく伝えることが大切です。また、緊急の場合は医療機関を受診した後で会社に報告することも問題ありません。
②必要書類の用意
事前に以下の書類をご用意いただき、受診時にお持ちください。書類は勤務先から受け取り、必要事項を記入してください。書類が間に合わない場合は後日提出でも構いません。
・受傷後初めて治療を受ける方
・他院で治療を受けている方
③受診
ご来院時には、受付で労災であることをお伝えください。通常の健康保険適用での治療を受けてしまうと、後の手続きが煩雑になる場合がありますので、ご注意ください。
④会計
当院は労災保険指定医療機関のため、必要書類をご提示いただければ、治療費の負担は原則ありません。
ただし、緊急時など労災の書類が準備できない場合は、一旦自費で治療費をお支払い頂き当院で預からせて頂く事があります。その場合、後日書類を提出いただければ全額返金いたしますので、必ず受診時の領収書を保管しておいてください。さらに注意点として、治療で用いるサポーターや包帯などは自費扱いになってしまうため、本人負担になります。
労災治療のQ＆A
Q: 労災保険の対象になる医療機関は決まっていますか？
A: はい、労災保険指定医療機関で治療を受ける必要があります。当院は労災保険指定医療機関ですので、安心してご利用いただけます。
Q: 労災に必要な書類はどこで入手できますか？
A: 労災保険申請に必要な書類は、職場の人事部または総務部から提供されます。
Q: 通勤途中の事故も労災に認定されますか？
A: はい、通勤中の事故も労災保険の適用対象です。ただし、通勤経路上で発生した事故であることが確認できる必要があります。
Q: 労災での治療の自己負担はありますか？
A: 労災指定医療機関で治療を受ける場合、原則、窓口での自己負担はありません。しかし、労災書類が完成していない時など労災認定されていない場合は、労災治療には健康保険は適用されないため、治療費は一旦全額負担となります。後日、労働基準監督署に申請し、当院に領収書と労災用紙をご持参頂く事で、全額返金されます。
